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1.休日の万年筆 Part2-12009/07/04

Montblanc社のパトロン・作家・音楽家シリーズ・・・は、このご時勢意味不明な限定品が多い中、極めて奥深い製品シリーズと勝手に捉えている。前々から気付いている事は、製品コンセプトの中に文化的なDNAが明確に刻まれているという事実。これは、ある意味極めて当然とも言える。要は、Montblanc社は特定製品を通じてメセナ的メッセージを発信続けている歴史ある超名門企業である。これが教養ある方々の魂を揺さぶるのは当たり前の事と思う。

ワインに例えるとMontblancの製品の中でも限定的な位置付けで販売される逸品はシャンボール・ミュジニーのように感じる。その高貴・品格ある果実味こそ、多くのブルゴーニュワインを知った人でしか分かりえない。

さて、このバッハも素晴らしい万年筆であると同時に難しい万年筆でもある。中略。購入した時点から、この万年筆にはMontblancの136,138なるコンセプトを感じている。先進的なるものは、視野が狭い人間には受け付けられない。ベンツのデザインを見ていただければ明白である。当初は違和感を感じるものの、時間が経てば納得する。要はプロの目線は我々の10年以上年先を見据えたものなので、現時点での感想の意味などゼロに等しい事となる。

(感想)
バッハはヘミングウェイの配色の逆バージョンというような捉え方ができようが、本質は全く排他的なる強みを持っている。

1.休日の万年筆 Part2-22009/07/05

Rev 01 2009.7.6
このクリップが異なるものであればどのように映るでしょう?ちらっと考えてみました。

Rev 00 2009.7.5
追加撮影しました。派手なクリップ部分ですがご笑覧下さい。色合いが独特なだけに背景色が極めて難しいですね。

1.Only One2009/07/10

今回、勝手気ままにOnly Oneなどと記載してみたが、数多ある企業のブランド・バリューにとって極めて崇高なるものであろう。北米のパーカー、シェーファー、ウオーターマン・・・、ドイツのモンブラン、ぺリカン・・・、日本のパイロットの漆塗り。何れもOnly Oneなる技術力・商品開発力を持ち合わせている。Only Oneなる製品に共通する事は、そのモノが一過性の評価に留まらず満足感が継続するい事である。後、Only Oneには実績が大事である。シェーファー、パーカー・・・・何れも50年以上前の製品が現在も現役で活躍している。このような歴史あるメーカーでは非公開ではあるものの、必ず経年変化を含めた寿命評価を実施しているはずである。Montblancのバッハを使っていて感じる。この万年筆は、剛性感から100年以上もつ万年筆である事を。シンプルな構造の万年筆はしっかり製品化していれば一生モノである。出荷後トラブルの多発する万年筆は、この一生モノという要件を備えていないので要注意であろう。

9.Montblanc Unicef Part12009/07/11

Signature for Good それにしても、いい言葉である。

文面に、 「読み書きの能力は基本的人権」 そして 「子供達にとって最も大切な財産」 とある。これはとても大事な事、そして、とても心地良い響きである。

今、モノの選択とイメージは直結している。極論すれば大統領選のようなものである。素晴らしいモノを作っても、当然スピーチがなければモノは売れない。このあたりになると、どうしても欧州・北米企業が秀でている。時代の先を読み、早めにドライに仕掛ける超優良ブランドメーカー。ブランドメーカーから見ると、当然これからユーザーとなり得る若い人が対象で、それ以外はどうでもいい存在である。一企業にとって、ブランドイメージを100年間保ち続けるのはまず有り得ない程のハードルの高さだと感じる。ブランド戦略は過去長期に渡って永続してきた企業の特権でもある。今後とも、国産メーカーのメッセージにも期待したい。

1.Montblanc Catalogue 200-12009/07/12

Montblanc Unicefのカタログです。

3.(伊)モンテベルデ社 B.P.リフィル2009/07/12

Rev 02 2009.7.14
blog 「ペン先に写る毎日 ~ステーショナリー生活~」のオーナーからのあらたな情報も加味し、リフィルは北米産である可能性が高いと受け取れる。自分自身、ドイツ製品はもとより、北米産に対する品質面での信頼性は極めて高い。

B.P.のリフィルがどのようなものであろうと本体への影響度は皆無である。よって、今後はイタリア産の万年筆インクにも興味が湧いてきた。個人的には、イタリアにおいて本体との相性が加速評価されているとは考えにくい。

巷ではMontlancのブルーブラック・インクが扱いにくいインクの代名詞のように取り上げられているが、私はMontblancのブランド力からしても、本体と厳密なる加速評価を実施していると考えている。

数あるメーカーのインクが次々と安全サイドに変更せざるを得なかった主たる理由は、エキセントリック且つクレーマーなるユーザー対策の要素が含まれていると推測している。そのような推測からは、クレーマーは今後のユーザーの選択肢を狭くした負の功罪を常時背負っているという見解も存在し、真実であれば由々しき問題と捉えざるを得ない。

Rev 01 2009.7.13
モンテベルデのB.P.リフィルを一日使用してみた限り特に不満感は無い。Montblanc,Pilot,Monteverdeを交互に使ってみたが、Monteverdeは粘り気も少なくスムーズに筆記できるリフィルのようである。Montblancとの差と言えば、インクのボタ落ちがやや多い程度。今回、各々約400文字を書いてみたが、Montblanc社のボタ落ちは皆無であった。また、インクの粘りに関しては好みである。あまりスムーズだと疲れる事もあるし、粘りが強いと筆記自体重く感じる事がある。要は優劣ではなく性格・使い分けの世界である。

今回新たな発見をした。リフィル本体を見てみるとUSAの文字がある。常識的に想像するに、自社でリフィルを商品化する事は考えられない。要は北米のOEMとみた。であれば全く問題はない事となる。イタリア製の高級筆記具に於いても常識では考えられない設計問題に起因するものが多いとも聞く。Monteverde社のB.P.も歴史・実績のある北米産のリフィルを使っている上では全く問題は見出せない事となるが如何であろう。

生産量世界一を誇るワインに於いても、現在ニュージーランド、南アフリカ、北米・カリフォルニア州などに押されているイタリア。量産技術・工業製品としての完成度では残念ながら遅れているという見解が散見されるのも事実である。であれば、今後に期待したい。

Rev 00 2009.7.12
モンテベルデ社からMontblanc,Pelikan含めた他社のB.P.のリフィルが販売されている事をblog 「ペン先に写る毎日 ~ステーショナリー生活~」 で知った。イタリアの万年筆は普及価格帯ではデザインを含めて多種の製品が猛ラッシュを掛けている。普及価格帯は魅力的ではあるものの、一生モノの高価格帯には全く関心が無いし、今後も有り得ないであろう。それは品質管理の概念が薄い事による。要は、品質とは製品としてmustなのである。

情報発信の斬新度という観点では、過去の実績から10代の若い人々がダントツの実績を上げているように感じている。今回エールを送る意味合いも込めて、早速購入して試してみる事とした。

B.P.でのリフィルのお気に入りはMontblancとWatermanである。Montblancのインクは比較的ねっとりしており、重厚感を感じる。また、Waterman社は軽快さを感じ、各々使い分けをすればすこぶる心地良い。一方、国産のパイロット社の普及品クラスではやはりボタ落ちがストレスになる。今回のモンテベルデ社のリフィルも640円と決して安くない。これから中期的に比較実験を行なう事とする。まずはモンテベルデ社のリフィルが長期に渡って使っても大きな不満点を感じないかどうかである。使う本体は何れもMontblanc164ベースのB.P.とする。結果が楽しみである。

23.オンライン 万年筆2009/07/17

今週使用の万年筆は3本に絞った。万年筆とは、ずばりニッチな筆記具である。メジャー・ニッチは優劣関係にあるのではない。例え機能・性能上の優劣関係があろうと、そんな事は人間の感性という点からは無意味な戯言であろう。デジタル情報に満ち満ちた現在、アナログ世界にトリップするには少し儀式が必要かもしれない。いや、自分の場合、意図的に行なっているのである。

デジタル・アナログ、その繋ぎを果たしてくれるのも万年筆である。モノは使い倒してこそ生き生きとメッセージを発してくれる。後世への継承を目的とする以外、モノを単に所有・新品の状態で保存している事など全く意味がない。それは、超優良メーカーでは過去の製品を全て複数本、保管維持管理している故。ただ、情報開示・伝達という観点では個人レベルの所有も意味があろう。

万年筆を使い倒している人の言葉は、聞いていても官能を揺さぶられ重く感じる。逆にそうでない人の言葉は空しく空回りし続ける。要はモノとは消耗・減耗させてこそ意味があるのである。そのような想いからも、所持する万年筆は死に至るまで使い倒そうと常日頃思っている。

ワインはセラーにコレクションしても無意味である。飲み干して感じてこそ大いなる意味があるのである。

9.Montblanc PIX No.85 ユーロボックス藤井社長 Part12009/07/18

シャプペンシルで、これ程剛性感が高いと感じさせられたのはMontblancの本PIX 85 0.92mm芯である。これは1960年代の製品で現在も燦然と光り輝いている。元々デッドストック品で、暫く使用せず芯が出ない状態になっていたが、ユーロボックスの藤井社長に、ものの10分でオーバーホールして戴き最高潮。素晴らしい。詳細は別途記載する

9.Montblanc Unicef Part22009/07/19

Rev 01 2009.7.20
USBの容量は1GBであった。中味を見たが、Unicef のコンセプトのみで他製品のプロモーションなど一切無い。ここがいいところである。また、社会的に中産階級以上をターゲットとしたブランド戦略は多くのリスクを抱えており決して平坦な道ではない。要は高級ステーショナリーはニッチな市場であり、レザー製品も先行する超名門ブランドが君臨する、はたまた時計においても後発で知名度は少ない。客観的に見てみると決して楽ではない。ブランドとは常に多くのリスクを背負った存在であり、日本市場においては今後とも比較的若い世代が決定していくのかもしれない。

Rev 00 2009.7.19
開けてみたが、この質感の高さには脱帽した。これはモンブランオリジナルUSBスティックである。最初、葉書の文面を見逃していたものの、確かにメールアドレスの登録を前提に葉書と引き換えと記載されていた。

普通、ノベルティーグッズといえば安っぽいものと相場が決まっているものの、さすがは名門Montblanc社である。戴いたものを手にした時重みを感じる。USBを机上で収納するアクリルブロックは、よくよく見ると文字が浮き上がっている。どうやら、重ねて作っているようである。また、USBメモリは外装部分が淡いブルーでアルミ製のようである。コストを掛けているなあという感じ。質感の素晴らしいグッズである。

ここ10年で感じるのは、Montblanc社に最高峰の筆記具メーカーの視点のみで、ノスタルジックに期待する事は、もはや時代の流れに取り残された老兵である気がしてならない。ブランドはドライである。今日。若い人から見て、名門ブランドメーカーが筆記具も手がけている、という捉え方は極自然な感じすら覚える。

USBメモリにはメーカーのプロモーションが格納されているはずである。これに関しては別途。

1.素晴らしき伊東屋さん B.P.編 Part12009/07/20

B.P.は出番が多い。例えば会議、特に慌しい会議には万年筆は不利である。私は普及価格のWatermanのB.P.をもう7年以上使っているが、インナーが破損したので修理に出す事とした。修理料金は税込み4,725円である。昔に比べると修理料金も上がっており新品価格のほぼ半分であるが、今回は愛着もあり伊東屋さんに修理に出す事とした。

ついでに伊東屋さんにお勧めのB.P.を出してもらったが、さすがにプロである。その2本とも質感が高い。一つはWatermanの15,000円クラスのもので、去年の9月頃に出た新商品でとても一万円台の質感とは思えない(多分、後日購入する可能性もある)。もう一つは伊東屋さんブランドであるROMEOのB.P.で約8,000円。プロフェッショナルのWさんと色々お話しするうちに、Wさんは、写真中央のPelikanにプラチナのリフィルを使用されているという。また、ROMEO B.P.のリフィルとしてデュポンをお勧めしているとの事である。

いつもながらの伊東屋さんの素晴らしい接客姿勢にエールを送りつつ、修理依頼とともにWさんお勧めの2種類のリフィルを購入した。写真の真ん中はWさんとは色違いではあるものの同じB.P.でプラチナを、そして右にはデュポンを入れて使いたいと思う。原則、モノは対面販売でプロからしか購入しない。プロから手渡しされたモノには、その事自体、付加価値を感じる。

また、経験則ではあるものの、プロから購入した万年筆に関し不満感を感じるのは1本/50本程度、2%である。その2%もワランティーでコスト的には0である。要は100%の確率でそのまま一生使える逸品である。最近B級品という存在理由を理解できたような気がする。有識者の見解を聞くと、販売チャネルによって、A,Bランクが存在する事が容易に推測できる。よって、モノとは販売ルートなるものが大変重要なポイントである。
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